マネージャーの皆様、 リモートワーク に限界を感じていませんか?

オンライン会議でのコミュニケーションがうまくいかない

リモートワークで社員の能力を伸ばすことが難しくなった

リモートワークにより社員のモチベーション管理が難しくなった
「リモートワーク」・「テレワーク」・「在宅勤務」など、職場が固定されないワークスタイルにおいて、十人十色の社員を、遠隔からまとめるのは決して容易ではありませんよね。
こんにちは!交渉学・コーチングの講師をしている加藤有祐です!

私は、講師としてたくさんのマネージャー層と関わり、研修を行ってきました。特にリモートワークでは、社員とのコミュニケーションを課題にあげるマネージャーが多いと私は認識しています。この課題に対しては、研修講師をしている傍ら、一企業の現役マネージャーである私も、長年、創意工夫をしてきました。
今回は講師とマネージャーの経験をもとに、リモートワークでの、社員のモチベーション管理とコミュニケーション方法についてお話させていただきます。
✔この記事は以下のような方におすすめです!
- オンライン会議のやりずらさに悩んでいる方
- リモートワークでの社員のモチベーション低下を感じているマネージャー様
- リモートワークでの社員の育成方法に悩んでいる方
✔この記事を読むとわかること
- オンライン会議を成功させる工夫
- リモートワークでも社員とのコミュニケーションを密に行い、
社員のモチベーション低下を防ぐ工夫 - リモートワークでも社員の成長を促すコミュニケーション方法
簡単に始められることばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
1. コミュニケーションの本質とは?
「そもそもコミュニケーションって何だろう?」
深く悩めば悩むほどわからなくなってきますよね。
コミュニケーションの本質は「相手の立場にたって」会話をすること。
これは交渉学の基本でもあります。リモートワークでもこの本質はかわりません。
お互いが相手の立場にたって満足度が最大化されると、共感できる価値が生み出されます。
これがまさにコミュニケーションが目指す頂点です!

2. オンライン会議のデメリットをメリットに変える工夫
オンライン会議のデメリットをメリットに変えることができれば、オンライン会議は対面会議よりも効率よく進めることが可能です。まずは、オンライン会議のメリットとデメリットをチェックしてみましょう。
<オンライン会議のメリット>
- 会議室の確保が不要になった(大人数でも開催が容易)
- 社外の遠方参加者も容易に参加可能になった
- 会議参加のための移動時間が短縮された
<オンライン会議のデメリット>
- 会議に集中できる時間が短くなった
- 相手に話が伝わりにくい
◎ 上記のデメリットをメリットに変える工夫をこれから紹介しますね!

① オンライン会議は30分以内を目標に時間設定をしましょう
オンライン会議では、集中できる時間が短くなったと感じたことはありませんか?
実際に、視覚での情報処理が多いオンライン会議では、集中できる時間が対面会議よりも短いと言われています。
そこで、参加者のパフォーマンスを最大限に引き出すためにも、集中できる時間内で会議を進める必要があります。
会議の内容にもよりますが30分程度の時間制限を設けましょう。
オンライン会議で時間制限を設けることで、長かった対面会議よりも早く終わるのであれば、
それだけ他に時間を費やすことができますね。
次回のオンライン会議は30分を目安にセットしてみましょう!
② オンライン会議では相手に話が伝わりやすいよう、「聴覚」と「視覚」にアプローチしましょう
対面会議では、参加者の雰囲気や心理状態を感じ取りながら進めることができました。
オンライン会議では、対面ではつかめていた雰囲気などを感じ取ることは難しいですよね。
伝えたいことがしっかり伝わっていないこともあるでしょう。
しかし、「聴覚」と「視覚」に上手にアプローチすることさえできれば、「会議が理解しやすくなった」と参加者は感じることができます。「聴覚」と「視覚」を最大限に活用するためには、ツールやアイテムの利用が欠かせません。
◎ 次では、聴覚と視覚別に、実際に私が行っている工夫をご紹介します。
2−1. 【聴覚】オンライン会議はヘッドセットにこだわる!
オンライン会議ではヘッドセットにこだわりましょう。
音声(聴覚)こそがリモートワークでのコミュニケーションにおいて最も大事だからです。
例えばオンライン会議でこんな経験はありませんか?
- 相手の声がこもっていてよく聞こえない
- 相手の家の環境音が大きくて聞こえない
- 音声の声が小さい
- ブチブチよく音声が切れてしまって理解が難しい
もちろん画面写りも重要ですが、そもそも音質が悪かったり、雑音が多くては、いくら画面写りが素晴らしくても聞き手にとってはストレスとなります。
ヘッドセットによって外音を遮断し、相手に音声がクリアに聞こえる状態で意思疎通ができるようにしましょう。インターネット回線も十分な帯域を確保して、ストレスなく会話ができる環境を整えることが大切です。
オンライン会議用ヘッドセットの選び方とオススメ商品については別記事にて紹介していますので、参考にしてみてくださいね。(参考:Web会議 では ヘッドセット を使おう!オンライン講師・現役マネージャーがおすすめするヘッドセットと選び方!)

2−2. 【視覚】リアクションを10倍にしましょう!
オンライン会議のもう一つの情報源は「視覚」です。
音声では伝わりづらい感情や反応などは視覚情報で補いましょう。
例えばこんなふうに感じたことはありませんか?
- 相手の顔が暗くてなんだか不機嫌そうにみえる
- 相手の反応がわかりずらく、理解してもらえているのか不安
オンライン会議では相手の反応がわかりづらく、不安を覚えながら進行している人も多く見受けられます。
不安を感じながらでは、会議の質も低下してしまいますよね。
私はいつも話を聞いているときは、普段の10倍、リアクションを大きくすることをこころがけています。
例えば以下のようなことを実践しています。
- うなずく大きさと回数を普段の10倍にする
- 笑い声を10倍で表現する
- あいずちの回数を10倍にする


✔さらにLEDライトを利用して、顔を明るくすると、リアクションがわかりやすくなり効果的です!
リアクションを大きくすると、相手が安心して話せる状況をつくることができます。
相手が話しやすい環境を作ることもオンライン会議を成功に導く大切なことですね。
ここまでは、オンライン会議のデメリットをメリットにかえる工夫について解説しました。
◎ 次は、オンライン会議を円滑に進めるための事前準備の工夫と便利なツールについてご紹介します。
3. 共有ツールを使って会議前に資料展開を
〜3つの手順で実践〜
短時間で最大限の成果を生む会議にするためには会議主催者の事前準備が必要不可欠です。
会議に参加する人は、勤続年数の違いや、社外であれば業界の違いなどから、知識量が異なるからです。知識量に差があると、発言がしにくく、議論が進まない状況に陥ります。その結果、長時間の会議を行ったのにも関わらず、成果のない会議になってしまうのです。
参加した会議でこのような経験はありませんか?
- 会議に参加したものの、議題についていけなくて会議中は終始無言でいた。
- 突然の議題だったので、自分の意見をじっくり考える暇がなく、意見が言えずに後から後悔した。
- よくわからなかったので、なんとなく多数意見に賛成しておいた。

会議主催者が事前準備をすることで、このような参加者が減り、活発な議論ができます。結果として、短時間で結論まで導くことが可能です。
事前準備は「参加者への敬意」だと心得て励みましょう。
◎ これから、実際に私が行っているおこなっている事前準備の手順を3ステップでご紹介します。

参加者が事前に、会議内容に目を通せることで、考える時間を確保できます。
考える時間を確保できることで、会議参加者の理解の差が縮まり、会議の質を高めることが可能です。
また、併せて事前に意見を収集することで、参加者は自分の意見と他者の意見を照らし合わせることができ、会議本番ではより深い議論を行うことができるでしょう。
(参考記事:会議の成功には事前資料が必要不可欠! 会議 資料 のサンプルフォーマットを無料ダウンロードしよう!)
GoogleスプレッドシートやGoogle Docs、Googleフォーム、Dropbox Paperなど、参加者全員でリアルタイムに共有・閲覧・同時編集できるツールをつかうのがオススメです。操作が簡単で、参加者全員がコメントできる機能があることも、このツールをオススメしている理由です。
まだ使ったことのない方は一度ためしてみてください。
会議本番で参加者の議論を可視化するためのツールを事前に準備し、操作方法を勉強しておきましょう。対面会議ではホワイトボードを利用する方が多いとおもいますが、オンライン会議では、オンラインホワイトボードのMiroをオススメしています。ホワイトボードでできるブレインストーミングをオンライン上でリアルタイムにできるので、とても便利ですよ。
ここまでは、複数名でのオンライン会議を想定して、オンライン会議の事前準備やツールについてお伝えさせていただきました。
◎ 次は、リモートワークで「マネージャー」と「社員」がうまくコミュニケーションをとる方法についてお伝えします。
4. サブディスプレイでチャットの返信を速やかに!
チャットをリアルタイムに確認するために、サブディスプレイを用意しましょう。
サブディスプレイとは、業務用PC画面とは別に、チャットを閲覧できる画面をもう一つ設けることを意味します。
なぜ、チャット専用のサブディスプレイが必要なのか。
それは、マネージャーのチャットへのレスポンスが遅いために、「マネージャーの業務状況を気にかけて、連絡することを躊躇してしまう」という社員の声が多いからです。
社員がチャットで投げかけた相談にたいして、マネージャーの返信が遅いと、「忙しいのかな」「タイミングがわるかったかな」という社員の配慮が生まれてしまいます。「上司に相談がしづらい」「仕事上の悩みをすぐに解決できない」という「不安」は、社員の「モチベーション低下」や「孤独感」にもつながります。その結果、仕事が思ったように進まない状況に陥り、業務に影響を与えます。
社員の不安を少しでも早く解消するために、チャットの返信は速やかに行いましょう。
速やかなレスポンスを行う工夫として、業務用PC画面(メインディスプレイ)とチャット画面(サブディスプレイ)を設ける、デュアルディスプレイをおすすめしています。

置き場所の制約がある方は、スマホでチャット画面をひらいたまま、PC画面の横においておくだけでも、
レスポンスの速さは変わってきますよ。
社員とのコミュニケーションがスムーズになると、業務効率もあがるので、是非試してみてください!
ここまでお読みいただくと、リモートワークでも、ツールや工夫次第で、状況を改善できることがわかりますね。
しかし、社員のモチベーション管理や成長を促すためには、ツールや工夫だけでは、足りません。
やはり、マネージャーであるあなたの影響が大きいのです。
◎ 次からは、社員の成長において、マネージャーが担うべき役割をお伝えします。
5. マネージャーがコーチとしての役割を担う
リモートワーク下においても、マネージャーのコミュニケーション次第で、やる気に満ちた社員のエネルギーを燃やし続け、自立した成長を促すことが可能です!
そのためには、マネージャーがコーチとしての役割を担うことが大切です。
「マネージャーがコーチとしての役割を担うとはどういうことなのか?」
マネージャーとコーチそれぞれの役割について説明いたします。
✔ マネージャーの役割:社員の能力を最大化して事業目標へリードする役割(指示主導型)
✔ コーチの役割:コミュニケーションによって対象者の個性や強みを発見し、対象者の自立した成長をサポートする役割(自立支援型)
つまり、「マネージャーがコーチとしての役割を担う」とは、普段「指示指導」を行っているマネージャーが、社員の成長を促す際は、「自立支援」側に回ってサポートに徹することを意味します。
マネージャーがコーチとしての役割を担うことで、以下のような効果が期待できます。
- 社員は自身の成長に関して自発的に行動を決めるようになる(社員の自立)
- マネージャーの親身な姿勢が社員にポジティブな印象をあたえる(親近感・信頼感)
- 結果としてマネージャーがこれまで考え得なかった斬新なアイディアや発見を社員から習得できる(発見・学び)
マネージャーは忙しい中でも、効率的かつ正確に社員の成長を促していく必要があります。特に期待とやる気に満ちた新入社員・若手社員・中途社員の高いモチベーションは、強い組織作りには欠かせません。
社員のモチベーションを高めて、自立した成長を促すためにも、まずはマネージャーがコーチとしての役割を十分に習得し、コーチとしての自信を身に付けましょう。

次章では「コーチとしての自信を身につける」ことをコンセプトとして開発されたMaster Coach研修についてご紹介させていただきます。
6. Master Coach で学べる、マネージャーがコーチとして身につけたいポイント3選!

ここでは、私がコーチング研修の講師を担当しているMaster Coach のご紹介をさせていただきます。
Master Coachとは、経験や能力問わず、「すべてのマネージャーが自信のあるコーチに」なることコンセプトとした、12時間に及ぶ実践型のコーチング研修です。
新人教育係(エルダー)もマネージャーとなる上での大切なステップアップだと考えているため、現在マネージャーでない方もMasterCoachをお受けいただくことが可能です。
Master Coachプログラムによって、3つの点を身につけることができます。
① 「社員に安心感」を与えられるコミュニケーション方法
「社員に安心感」を与えられるコミュニケーションとは、命令や指示を示唆するような言葉遣いではなく、相手に寄り添った言葉で共感を生み出す会話ことです。

マネージャーが自分のことを理解しようとしてくれている

マネージャーが自分のことを理解してくれた

マネージャーと話すとなんだかもっと話したくなる

マネージャーと話しているのにたまに友達とはなしている感覚になる

マネージャーと話すと新しい発見がみえてくる

自分の目標は組織の成長にもつながっているんだ
コミュニケーションの中で社員がこのように感じてくると、安心感のあるコミュニケーションができているといえます。
例えば、社員の目標達成について話す場であっても、コミュニケーションの始まりを
✗「進捗はどう?」
といった上下関係を示唆するといかけではなく、
◎「今日嬉しかったことはありますか?」
といった、親身な問いかけにしてみましょう。自然と安心感がうまれ、達成したことを話したくなりますよね。
マネージャーとの安心感の中で生まれた目標は「マネージャーの理解がある」という「自信」に繋がります。
目標にむかって社員は迷いなく走り出すことができるのです。
安心感のあるコミュニケーションを習得して、社員のステップアップのよきサポーターになりましょう!
② 社員1人ひとりの個性と強みにフォーカスしたコミュニケーション力
社員は十人十色ですが、誰もが光る個性を持っていると考えています。まだ顕在化していない強みをマネージャーと社員がともに見つけることができれば、更なるマネージャーへの信頼と社員自身の自信をうみます。
こんな事例があります。
普段とても視点が鋭いにも関わらず、会議での発言がすくない社員がいました。
✗「会議中もっと発言してほしい」ではなく
◎「前の会議で発言してくれたことがとても参考になったよ」
とポジティブな声がけをしたところ、その後会議での発言が増えるようになったのです。
この事例では、マネージャーの言葉によって、社員は自分の潜在的な可能性に気づき、その能力を試してみたいと自発的に行動を起こしています。
このように社員の個性と強みにフォーカスしたコミュニケーション方法を習得して、社員の自立した成長を促しましょう!
③ 目標に対して社員とマネージャーが一緒に並走することを習慣化
Master Coachでは、社員の目標についてマネージャーと社員が話し合う機会を習慣化する方法を身に着けていただけます。
例えば、MasterCoach独自で開発したアプリツールを利用して、社員とマネージャーが目標を共有し、可視化するのもMaster Coachの特徴です。
どこにいても利用可能なアプリを併用することで、リモートワークでも5分・10分の時間を社員とのコミュニケーションにあてる習慣が身につきます。

忙しい社員とマネージャーがストレスなく取り組める環境作りを目指しましょう!
7. まとめ
✔この記事でお話した内容
- オンライン会議でのデメリットをメリットにかえる工夫
- リモートワークでの社員のモチベーション低下を防ぐ方法
- リモートでも社員の成長を促す方法
✔上記についてのポイントは以下です
- オンライン会議のデメリットを補う
- 会議時間を短縮
ヘッドセットの導入
話し手のオーバーリアクション
会議の事前準備
- 会議時間を短縮
- 相手の立場にたったコミュニケーションを常に意識する
- サブディスプレイでチャットレスポンスを早くする
- コーチングスキルの習得

環境に関わらず、コミュニケーションの本質である「相手の立場にたって」会話することを軸に、創意工夫を重ねれば、リモートワークでのコミュニケーションの課題は解決されるはずです。
新しいワークスタイルをも楽しめる、変化に強い組織を作っていきましょう!